勇気と無謀を履き違えた二十二の夏。
オーストラリア留学編、二話目。
前回の記事では準備編の話をつらつらとしたので、次はオーストラリアに降り立ってからの話を書こうと思う。
留学前の私の海外経験は実に二回。
一度目は高校修学旅行で行った真冬の中国(極寒。万里の長城、マイナス十度なり)。
二度目は家族で一泊二日の韓国。
ほぼほぼ海外経験はない訳で。
未成年の時に作ったパスポートは期限が五年だったから、作り直す必要があった訳です。
そんな中、無謀にも「エージェントに頼まず自力で留学!」をぶち上げた私。
若さ故の勢いなのか。それとも生来の自暴自棄気質か。
ともあれ、無事(トランジットのためバンコクのスワンナプーム国際空港で9時間ほど時間を持て余しながらも)辿り着いたメルボルン空港。
どこを見ても英語ばかり。初めての税関にわたわたしつつも、無事にバスへ市内に到着。
……さて、住む場所はどうするか?
私は考えた。「できる限り安くで留学がしたい!」
そのためにはどうするか。
一番減らせるのは、家賃だ(と当時の私は思った)。
留学して、まずは一月ほどホームステイをするのが普通らしい。
その国の生活に慣れるのと同時に、生の英語力も身につく。一石二鳥だね!
でもそれなりに値が張る。更に調べてみると、その後留学生はシェアハウスに移るのが定番と。
そちらの方が安いじゃないか!
シェアハウスは原則インスペクション(入居する前の部屋の下見)をしてからが良いのだと言う。
なら、どうしよう?
こうして、メルボルンに到着して真っ先に、ドキドキのユースホステル暮らしが始まったのだった。
ユースホステル。旅をする青少年向けに提供される、安い宿。
基本一部屋複数人が主流。
私は4人部屋と16人部屋に(信じられるか?2段ベッドが両端に4台ずつ並んでるんだぜ?プライベートなんてないんだぜ……)泊まったが、あれはなかなか得難い経験だった。
自分の荷物はしっかり管理しておくんだよ。ウェストポーチに貴重品を寝るんだ。他人を信じるな。
盗難だとかそういうトラブルに巻き込まれることなく「楽しかったー!」と無事に日本へ帰れたのは良かったです。
ユースホステルに泊まってる間、必死になってシェアハウスのインスペクションに申し込む。
掲示板があるのです。
気になったところにメッセージを送る。
返事が来ないことは割とザラ。
私は幸運なことに、ユースホステルへ十日ほど泊まったあたりで行きつくお家が見つかりました。
そこで帰国まで暮らせたことも、またラッキー。
それでは、本日はこのあたりで。
久城でした。